ザ・ガードとパンシロンビオリズムの違い
今回は研究も兼ねた雑記。
ザ・ガードコーワは整腸剤のイメージ、
パンシロンビオリズムは胃腸薬のイメージが強いが、基本的な軸は同じ。
2つの医薬品を比べてみた。
まずは成分構成。
〈ザガードコーワ〉
●納豆菌(ビフィズス菌の増殖を助ける)
●ラクトミン
☆ジメチルポリシロキサン
◆センブリ末
◆ケイヒ末
◆ウイキョウ末
♤メチルメチオニンスルホニウムクロリド(MMSC)
♣︎炭鉱炭酸カルシウム
♣︎水酸化マグネシウム
○パントテン酸カルシウム
〈パンシロンビオリズム〉
●ラクトミン
☆ジメチルポリシロキサン
♤銅クロロフィリン
★ビオジアスターゼ
★プロザイム
○パントテン酸カルシウム
●…整腸
☆…消泡剤
♤…胃保護修復成分
◆…健胃生薬
○…善玉菌の栄養源
♣︎…制酸成分
□…運動サポート
★…消化酵素
●の整腸菌
→ザガードコーワの方が種類を多く配合。
納豆菌はビフィズス菌を増やす働きがある。
◆の健胃生薬
♣︎の制酸成分
→ザ・ガードにのみ配合。
健胃生薬は弱った胃の働きを高めて活発にしてくれるし、
制酸成分は整腸菌を胃酸から守って、生きたまま腸に届くのを助けてくれる。
□のカルニチン
★の消化酵素
→パンシロンビオリズムにのみ配合。
運動サポート成分のカルニチンが鈍った胃腸を動かしてくれる。
消化酵素は、主に「胃の働きが弱っている事による」胃もたれにおすすめ。
どちらも[胃保護+整腸+消泡]である事は共通している。
ただ、胃保護修復成分についてはどちらも、キャベジンなど総合胃腸薬の1/3程度しか配合されていない為、胃痛にはお勧めできない。
胃保護成分が配合されている目的は、大腸への負担を軽減することにあり、胃を守ることで大腸の働きを助けるのだと考えられる。
残念ながらうちの店舗ではパンシロンビオリズムは置いていないので、ザガードコーワをお勧めするしかない。
皆さんの店舗はどうだろうか?
乳酸菌のラクトミンや、ビフィズス菌を胃酸から守って胃腸に届けるという点で、整腸に関してはザガードコーワの方が良いかもしれない。
すぐに便秘薬を使う人もいるが、便秘は腸を整えることで改善する事もあるので、便秘で悩んでいるならまずは整腸剤を使ってみるのも一つの選択肢である。
軟便で、下痢止めを使うほどではない人にも整腸剤は需要がある。
胃腸の消化機能が弱っていて、強い胃薬を使うことに抵抗のある人などは、消化酵素配合のパンシロンビオリズムがお勧めできるだろう。
似た薬を比較する事で見えてくることも多い。
胃痛が顕著な時は何をお勧めすればいいのかなど、次回は胃腸薬についてもっと深く掘り下げていきたいと思う。
【お勧め】目薬の選び方ー人気で選ぶか、目に負担のない方を選ぶか
「目薬を買いに来たんだけど、どうやって選んだらいいのか…」
と問い合わせがあったので、先ずどんな症状か訊ねると、何故か答えに窮す相手。
年配のご婦人だったのだが、自分の感じている不具合を上手く言葉にできないでいるようだった。
ゴロゴロするとか、疲れる、かすむ、エアコンで乾く、など考えられる目の症状を私の方で連ねてみると、
「スマホでやられてるのかしらねぇ…」
とかなりざっくりだが、多分症状としては画面の見過ぎによる疲れ目にあたるのだろうと思った。
もしそうであれば、目のピント調整を助ける成分配合のものが良いだろうと説明した。
だがこの成分が入っている製品はかなり多く、詳しくない人には選びにくいのも事実。
そこで、人気の高いものを中心に紹介してみる事にした。
〈Vロートプレミアム〉
塩酸テトラヒドロゾリン
ネオスチグミンメチル硫酸塩
アラントイン
グリチルリチン酸
硫酸亜鉛水和物
クロルフェニラミン
ビタミンB6
パンテノール
トコフェロール(ビタミンE)
Lアスパラギン酸(ビタミンC)
タウリン
コンドロインチン硫酸
〈サンテメディカルアクティブ〉
塩酸テトラヒドロゾリン
ビタミンA油
ビタミンE
Lアスパラギン酸
タウリン
ネオスチグミンメチル硫酸塩
クロルフェニラミン
イプシロンアミノカプロン酸
コンドロインチン硫酸
成分は上記の通りで、Vロートプレミアムの方がビタミンが多く入っている。
これ等はタウリンと合わせて、ざっくりだが新陳代謝を活性化する目的と考えていいだろう。
サンテメディカルアクティブの方は、ビタミンA油というのが涙の層を安定させる成分なのだそうで、OTC最大濃度配合されているというのが特徴である。
結局どちらが良いのかという話だが、どちらにもピント調整成分のネオスチグミンメチルが入っているし、保水成分のコンドロインチン硫酸ナトリウムが入っているのも同じ。
はっきり言って大きな差はないが、値段としては、
⚫︎Vロートプレミアム1500円、
⚫︎サンテメディカルアクティブ1480円
(※あくまで私の店舗の当時の店頭価格)
となっている。
Vロートプレミアムの方が20円高いけれど、こちらは15ml入っているのに対し、サンテメディカルアクティブの方は12ml。
目薬の3mlって結構な違いなので、コスパとしてはVロートの方がお得と言えばお得ですよ、と説明したらかなり興味を示された。
ロートデジアイなど、ブルーライトによる疲れや炎症に、と謳っている製品にも興味を示されたが、実は成分は上記2つとそんなに変わらない。
結局疲れに効くのはネオスチグミンメチルだし、炎症に効くのは抗炎症成分や組織修復成分なのである。
ただ、上のVロートプレミアムとサンテメディカルアクティブの2つは色んな成分が入っていて、だからこそ色んな症状に効くという事で人気も高いのだが、正直こんな成分必要ないのでは?と思うものもある。
疲れ目向けなのに痒み止めのクロルフェニラミンが入ってるのは何故なのか、未だよく分からない。
なんと言っても問題は塩酸テトラヒドロゾリン。
血管収縮剤なので充血に効くのだが、長期間使う事でかえって充血がひどくなったり、目の負担という点ではお勧めできない。
ロートデジアイにはクロルフェニラミンも塩酸テトラヒドロゾリンも入っていないので、そういう点ではこちらをお勧めするべきだったかもしれない。
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そもそも目のかすみや異物感というのは、目の乾きが原因である事も多い。
涙の供給が不安定になる事で物の見え方が変わったり、ゴロゴロしたりするのである。
人工涙液で涙を補う事で良くなる事も多いし、涙液成分だけの製品なら、他の目薬と併用しても問題ない。
ソフトサンティアなら、成分構成は涙液成分(塩化ナトリウム/塩化カリウム)のみで、塩酸テトラヒドロゾリン含め他の余分な成分は入っていない。
今回のご婦人はコンタクトはしていないという事だったが、添加物にもコンタクトNGとなる防腐剤・ベンザルコニウム塩化物は入ってないので安心である。
ただし、ピント調整をするネオスチグミンメチルなど、他の有効成分は入っていない事になるので、涙の不足以外がかすみの原因ならこれだけでは解決できない可能性もある。
同じシリーズのソフトサンティアひとみストレッチは、逆にネオスチグミンメチル硫酸塩とビタミンのみの目薬。
シンプルな構成だが、基準内最大量配合で、近くの見過ぎや、加齢によるピントの衰えによる疲れには特化した目薬と言える。
無論、血管収縮剤や防腐剤も入っていないので、コンタクトをつけていても使用できる。
ソフトサンティアの人工涙液の方を使用して、改善しなければひとみストレッチの方も併用するのが一番良い使い方です、とお話しすると、かなり関心して頂いた。
一つで済ましたいなら、お高めだが色々入ってる上記目薬でも良いかもしれない。
最終的には、Vロートを買っていかれた。
説明に満足していただいたようなのが何よりである。
因みに、Vロートからはサプリも販売されている。
物をくっきり見る力をサポートしてくれるロートV 5というサプリなのだが、
ルテインとゼアキサンチンがブルーライトを吸収してくれる成分になるので、今回のケースではこちらもお勧めしてみた方が良かったかもしれない。