登録販売者コウペイが教える市販薬の選び方

市販薬について、新人登録販売者やドラッグストアで買い物をする方などに、出来るだけわかりやすく解説する記事を書いています。時には書評記事も。

コンドロインチン製品で医薬品をお勧めする理由

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ドラッグストアで積極的に売り出される事の多い製品の一つ、コンドロインチンZS錠

売る側なら、キャンペーンに向けてお勧めポイントをしっかり押さえておきたいところだろうし、

買い物をする立場の方なら、

本当に効くの?

という根拠が欲しいところだと思う。

 

今回の記事では、他の医薬品やサプリメントとの違い、グルコサミンとの違いについて、簡潔に解説していこうと思う。

〈そもそもコンドロインチンとは?〉

コンドロインチン硫酸エステルナトリウムとは、軟骨の主成分プロテオグリカンを構成する成分。

対してグルコサミンは、そんなコンドロインチンの元、と考えると良い。

 

〈コンドロインチンの効能〉

軟骨主成分は年齢と共に減少する。

骨同士がぶつかる事で、膝の痛みが生じてしまう。

 

医薬品のコンドロインチンは、減少した軟骨成分を補う事で、関節痛を改善する事ができる。

 

コンドロインチンの効能は、関節痛だけではない。

 

  1. 血中コレステロール&過酸化脂質の除去血圧や動脈硬化予防」に
  2. 体内組織の構成を正常に疾患の改善サポート」
  3. カルシウムの代謝に関与粗鬆症予防」に
  4. 保水作用がある→のハリツヤ、アンチエイジング」に

 

以上のような効果も期待できるとされているが、

足りない部分に積極的に補填されるとも言われており、軟骨が足りないなら優先的にそこへ使われる。

肌をツヤツヤにしたい!と考えている人で、軟骨に問題がなければ肌にも効果があるかもしれないが、そうでなければコンドロインチンは軟骨に使われて、皮膚になるとは限らない。

 

サプリメントとの違い〉

医薬品のコンドロインチンZS錠は値段が高く、中々手が出にくいという人もいるかもしれない。

もっと安価なサプリメントもあるし、そっちで充分なんじゃないの?と考える人も多いだろう。

買う側からしたらそう思うのも当然だ。

 

しかし、サプリメントに配合されているのは植物性だったり、コンドロインチン含有サメ軟骨というものだったりする。

 

動物性に比べて、植物性のものは吸収率においてかなり劣る。

どうせ同じ量を摂るなら、吸収率は高い方が良い。

 

また、コンドロインチン含有サメ軟骨というのは、その名の通り、コンドロインチンそのものではなく、コンドロインチンを含んでいるサメ軟骨に過ぎない。

また含有率自体も低い。

 

治験データで効果が認められている成分は「コンドロインチン硫酸エステルナトリウム」だけであり、これを主成分とする医薬品が最も効果的である。

 

〈多く含まれる食品〉

コンドロインチンは納得、オクラ、山芋、なめこ、海藻などのネバネバ食品にも含まれるので、サプリや医薬品なんて要らないのでは?と考える人もいるだろう。

 

しかし、コンドロインチンは食品から摂っても分解されて吸収されていくので、軟骨成分になってくれるのは僅かな量。

 

その為、最初から医薬品で摂るのが最も効率的なのである。

 

〈製品比較〉

コンドロインチンZS錠 (ゼリア新薬)

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コンドロインチン硫酸エステルナトリウム1560mg

 

コンドロビーEX(ゼリア新薬)

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コンドロインチン硫酸エステルナトリウム900mg

       +

ビタミンEコハク酸エステル

ビスベンチアミン(ビタミンB 1誘導体)

コバラミン(活性型ビタミンB12)

リン酸ペリドキサール(活性型ビタミンB6) 

 

コンドロイザー(コーワ)

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コンドロインチン硫酸エステルナトリウム240mg

ボウイ乾燥エキス

ベンファチアミン(ビタミンB 1)

シアノコバラミン

トコフェロール

 

②は主成分が①のコンドロインチンZSの半分量である代わりに、神経を修復したり血行促進作用のあるビタミン類をプラスしてある。

③はもう少し少なめの800mgで、ビタミンだけでなく、痛みや炎症を抑えて関節痛や神経痛を改善するボウイという生薬が足されている。

 

①→コンドロインチン最大量1560mg

②→コンドロインチン900mg+ビタミン類

③→コンドロインチン800mg+ビタミン+生薬

どれがお勧めなのかという話になるが、ビタミン類ならビタミン製剤からでも摂ることは可能だし、

膝の痛みに悩むような年齢の方なら、既に飲んでいるというパターンも多いのではないだろうか。

 

元々体内に存在する成分を補う形のものなので、配合量は多い方が効果的と言える。

まずコンドロビーやコンドロイザーから試してみるというのも悪くないだろうが、私なら迷わずコンドロインチンZS錠をお勧めする。

 

〈相乗効果を期待できる製品〉

グルコサミン

元々グルコサミンを服用している、という方もいるだろうが、前述した通りこれはコンドロイチンの元になる方なので、体内に吸収される段階で分解されたり、結局どのくらいが軟骨になるか定かではない。

 

コンドロインチン硫酸エステルナトリウムをそのまま摂取した方が高い効果を期待できる。

 

もちろん、グルコサミンが悪いというわけではないので、服用している方は是非そのまま続けていただきたい。

相乗効果が期待できるという意見もあるため、コンドロインチンとの併用もオススメである。

ビタミンサプリ

また、コンドロインチンZS錠のような単一製剤と合わせて、神経を補修するビタミンも一緒に摂りたいという方は、サプリメントもお勧めである。

 

持論だが、医薬品のビタミン剤は配合量ばかり多くて、食事からも摂取できるビタミンをこんなに摂る必要はないのでは?と思えてならない。

特に水溶性のビタミンは多く摂っても流れていってしまい、体に溜めておく事はできないので。

 

サプリメントなら配合量そのものは少なくても、アミノ酸やミネラルなど体に必要な成分も満遍なく配合しているものがある。

鉄やカルシウムなどのミネラルを摂る事で貧血や骨粗鬆症の予防にもなるし、 アミノ酸爪や髪の毛を補強する効果もある。

ディアナチュラのストロング39アミノは、300粒で3ヶ月分となっているが、食事からの栄養素を補う目的なら一粒でも充分な気がするし、一日一粒なら一年は保つのでコスパ的にはかなり推奨できる。

私の知る限り、医薬品ではビタミンを摂れるものはあってもアミノ酸まで配合されているものはないので、サプリメントで一度に摂取した方が早い。

 

コンドロインチンと一緒にビタミンも摂っておきたい、という人は、コンドロイザーやコンドロビーだけでなく、最大量配合のコンドロインチンZS錠とサプリメントの併用も選択肢として念頭においてみて欲しい。